先週末のベルリンは、気温25度と、ポカポカ日和。ところが、今週はぐっと冷え込
み、気温13度の寒い日々が続いています。
ドイツのカレンダーの中には、聖人の名前が毎日記されているものがあります。カレン
ダーに記された聖人をその日は讃えるそうです。そのカレンダーに、5月11日〜15日は
「氷の聖人(Eisheilige)」と呼ばれる聖人が割り当てられています。ドイツでは、昔
から5月の半ばに、寒さが戻ることが多かったからだそうです。
5月15日は、氷の聖人ソフィア(Sophia)の日。畑に苗を植えるのは、この冷たいソ
フィアの日(Kalte Sophie)が終わってからが良いとされています。
ヒトも、今週はお家でゆっくりして、体の中から温まることをしたいですね。
こんばんは、Tamakiです。
今回は、呼吸に関する私の記事の3回目です。
前回までの記事で、
深い呼吸と痛みの改善には関係があり、深い呼吸をするためには、胸郭周りが柔軟であ
ることが必要だと分かりました。
でも、肺の中に酸素(空気)がたくさん入るだけでは、何か片手落ちな気がします。
今回は、鼻や口から入り、気管を通って肺へ入った酸素が、その後、どのような過程を
たどるのかを考察しながら、呼吸を全うするために必要な、もう一つの条件を明らかに
します。
呼吸を全うするためのもう一つの条件
空気の通り道
肺が入っている入れ物である胸郭が大きくなると、肺が膨らみ、酸素が入ってきます。
入り口は、口や鼻ですね。
鼻の奥には、結構、大きな空間が広がっています。
鼻の穴から入っていくと、上へ山のように盛り上がった空間が、後頭部の方まで、広
がっています。思いのほか大きくて、びっくりしました。
鼻から息を吸うときは、奥の方まで吸う気持ちで良いのですね。
眼球の下の方に広い空間があるイメージでほわ〜っとや、鼻の穴から奥の方まで真っ直
ぐにすーっと入るイメージ、喉の奥まで吸うイメージで吸ってみると、それだけで、首
周りがほぐれる感じがします。
鼻の奥深い空間まで入った空気は、その後、そこから下へ伸びる管を降りていきます。
その管は、頚椎(首あたりの背骨)の突端辺りから背骨に沿うように位置しています。
そして、その管は、やがて口からくる食道と交わります。
さて、空気が通る気管と口から食べた食べ物が通る食道は、どちらが体の前面にあるの
でしょう。
答えは、気管です。
まとめると、鼻から入った空気は、鼻の奥の広い空間を通って、奥へと到り、ストンと
下へ降り、喉のあたりで、食道と交差して食道より前面で、真っ直ぐ降りていきます。
その管は、胸椎4〜5番めの高さ、つまり、肩甲骨の真ん中あたりで、左右の気管支に
分かれます。
肺の中
気管支は、さらに肺へと入っていきます。
この肺の入り口は、肺門と呼ばれます。
ここには、気管支の他に、血管(肺動脈や肺静脈)、神経などが出入りしています。
肺の中に入った気管支は、木の枝のように枝分かれしながら、だんだん細くなり、そこ
には、肺胞と呼ばれるブドウの房のようなものが付いています。
肺の中は、大きな空洞ではなかったのですね。
ブドウの粒のような肺胞は、目に見えないほど小さく、その数は、左右で成人だと3億
個。全部を広げると、約60〜70m2もあるそうです。
私が、以前、夫婦で住んでいた部屋が70m2でした。あんなに広い空間が、肺にあると
は、驚きです。
どうして、肺が大きな空洞ではなく、ブドウの房のような形状をしているかというと、
表面積を大きくし、呼吸効率を上げるためです。
肺胞が袋の形状を保っていられるのは、口の辺りを弾力のある繊維で囲まれているから
です。
以前のブログで、息を吐く時に、肺は、自分の弾性収縮力で縮もうとすると書きまし
た。肺は、外側へ引っ張られる力がゆるむと、自分の力で縮み、もとの大きさに
もどることができるのです。
小さなブドウの粒に絡まるように付着してる、この弾力性のある繊維が、肺を縮ませて
いたのですね。
肺は自分では動けませんが、受動的にでも動かして、この弾力性のある繊維の伸縮性を
保っておきたいものです。柔軟な胸郭を保ち、めいいっぱい肺を膨らませたり収縮させ
ることは、呼吸力を下げないためにも、大切ですね。
肺胞を取り巻く血管
ブドウの粒のような肺胞には、毛細血管が絡みつくように取り巻いています。
これらの毛細血管は、心臓と肺を結ぶ大きな血管である肺動脈や肺静脈につながってい
ます。
肺胞と、肺胞の表面を覆う毛細血管の間で、口や鼻から入ってきた空気の中の酸素と、
体の中で発生した二酸化炭素のガス交換が行われます。
血管や、肺胞の壁は酸素や二酸化炭素が移動できる構造になっていて、拡散という原理
で移動します。
肺胞から、毛細血管へ移動してきた酸素は、赤血球の中のヘモグロビンが受け取りま
す。また、血液中にある二酸化炭素は、肺胞内へ移動します。
ここまでの一連の過程、つまり、
口や鼻から取り込まれ、肺胞へ送られた酸素を、肺胞から血中のヘモグロビンが受け取
り、逆に、血中の二酸化炭素が肺胞へ移動し、口や鼻から排出される過程を、外呼吸と
言います。
もうひとつの呼吸
肺でのガス交換(外呼吸)だけではなく、呼吸には、もう一つ、内呼吸と呼ばれるも
のがあります。
内呼吸は、細胞呼吸、組織呼吸とも呼ばれます。体内で毛細血管と組織細胞の間で行わ
れる、酸素と二酸化炭素のガス交換のことを指します。
脳も、内臓も、筋肉も、細胞でできています。
私達の体を作っているのは、約60兆個の細胞です。
その細胞一つ一つに酸素を渡す必要があります。
そのわけは、人が活動するためにエネルギーが必要だからです。
エネルギーは、全身の細胞で行われている酸素を使った「代謝という酸化による科学的
過程」によって生産されます。
私達は、食物を食べます。そして、細胞の中には、食べた物が分解されてできた炭素
や、脂肪、タンパク質などの物質があります。私達は、それらの物質を、呼吸で得た酸
素で、酸化し、エネルギーを得ることで、活動することができます。
歩くためにも、走るためにも、考えるためにも、おしゃべりするためにも、笑うために
も、疲れたり傷ついた体がが元気になるためにも・・・・
私達が生きて活動するためには、細胞に酸素を送って内呼吸をしてもらわなくてはなり
ません。
何が、酸素を細胞に運ぶのでしょうか?
血液です。
つまり、血液が全身の細胞へ巡ることも、呼吸活動を全うするためには、必要なこと
なのです。
まとめ
-
呼吸には、外呼吸と内呼吸がある。
-
外呼吸とは、肺での酸素と二酸化炭素のガス交換を指す。
-
内呼吸とは、体内で毛細血管と組織細胞の間で行われる酸素と二酸化炭素のガス交換をさす。
-
人間は、全身の細胞で行われている、酸素を使った酸化反応によっておこるエネルギーで活動することができる。
-
外呼吸で取り込んだ酸素を細胞に届けるには、血液循環機能が大切
いくら肺で十分に酸素を取り込んでいても、その酸素を細胞へと運ぶ血流が滞っていて
は、その細胞は酸化反応を起こせません、つまり活動できません。
体がエネルギー不足にならず、心地よく活動してくためには、細胞に酸素を運ぶ血液が
細胞まで届かなければなりません。
深く呼吸をするだけではなく、全身の血液循環機能がよいことが、呼吸を全うするため
には、大切だと分かりました。
全身へ酸素を運ぶエクササイズ
胸郭まわりが柔軟になって、深い呼吸ができるようになって、姿勢が改善し、さらに、
全身へ酸素を運ぶ血流が促進されるような、虫のいいエクササイズはないかな?
肋骨エクササイズ KaQiLa〜カキラ〜は、それが可能です。
カキラには、血流を上げるための工夫も満載なのです。
カキラには、型と呼ばれる一連の動きがあります。
その型の中には、上半身の血流を促進するもの、下半身の血流を促進するもの、全身の
血流を促進するものなどがあります。
これらの型を行うと、
背中の真ん中から汗がジワッと滲んできたり、
汗がボワッと吹き出してきたり、
血液がザーッと流れる音が聞こえそうな感じがしたり、
手の先までポカポカしてきたりします。
KaQiLa〜カキラ〜考案者の己抄呼先生がレギュラー出演されている、NHK関西「ぐる
かん」の中の「爽快!楽々体操」では、共演されている太平サブローさんがよく、
「ザーッ言うてます。」とおっしゃっていますね。
ぐるっと関西おひるまえ 動画紹介|KaQiLa Method カキラメソッド|ろっ骨エクササイズで身体機能改善・運動機能改善!
ベルリンは寒の戻りで、寒い一週間になっています。こんなときは、お家で体の芯から
温まるカキラを行ってみて下さい。
一番簡単で、ポカポカしてくるのは、こちら↓
NHK「ぐるっと関西 爽快楽々体操」から、肩甲骨の裏からしっかり解れて、カラダが
あたたまる、「チェイフの型」です!
その他にも、お気に入りの型をみつけてみて下さいね。
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