こんばんは、Tamakiです。
ドイツも、自粛生活がかなり緩和されました。
5月末のキリスト昇天祭の連休に、国内旅行へ出掛けた人も多かったようです。
私も息子と、Harz(ハルツ山地)へ山歩きへ行きました。
ここ数ヶ月の自粛生活では、人と人が直に触れ合うことを避けてきました。
また人と人が直接会えるようになった。その喜びを、皆が感じているのか、山では出会
う人同士がすれ違いざまに、「Hallo!」と笑顔で声を掛け合っていました。
Harzの山歩きの様子をご紹介しながら、私が「山歩きは、自然による整体みたい。」
と思った訳をお伝えします。
山歩きは自然による整体
Harzのスタンプラリー
私が山歩きにでかけるHarzは、ドイツ中央部の山地です。
西北西―東南東に延び、長さ約100キロメートル、幅約30キロメートル、中心には、北
ドイツ最高峰のブロッケン山 (1142m) があります。
山を歩くことを、ドイツ語ではwandernと言いますが、日本の登山というより、ハイキ
ングに近い感じです。もちろん急な傾斜もありますが、平坦な森の中を歩くことも多
いのです。のんびりと自然の中を歩く感じです。
私は7年前から、春か秋に息子とHarzで山歩きをしています。
なぜHarzかと言うと、スタンプラリーがあり、息子の山歩きへのモチベーションが高
まるからです。
スタンプラリーの範囲は、Harz全域に渡ります。様々な場所に、222個のスタンプBOX
が設置されているんですよ。
それぞれのスタンプBOXは、場所にもよりますが、最低でも4キロは離れています。ど
のスタンプを集めるかは自由です。スタンプを記した地図があり、行きたい場所や歩く
ルートを決めて、スタンプを集めます。
そして、一定数のスタンプが集まると、バッチや盾を獲得できます。
スタンプを8個集めれば銅バッチ、16個集めれば銀バッチ・・・・、222個全て集める
と、Harzで採掘された岩に金バッチのついた素適な盾が獲得できます。ますます、やる
気になりますね。
スタンプの設置場所は、実に様々です。
足下の街や、山並みが見渡せる場所、かつての鉱石採掘跡、今も稼働中の採石場、谷を
せき止めた人口湖、蒸気機関車が走る山並み、ヤギの牧場、巨大な岩の麓、古い要塞跡
などなど。
何ということもない場所もあれば、絶景もあります。スタンプが設置されていなけれ
ば、行かなかった、知らなかったであろう場所もあり、それらに出会えることも楽しみ
の一つです。
今回は、スタンプナンバー1の場所を訪れました。
222個もあるスタンプの始まりの場所とは、いったいどんな場所なのだろう?
以前から、そう思っていました。
スタンプナンバー1は、やはり、ちょっと特別な場所でした。
Harzの中心的山であるブロッケン山、この山が正面に見える人口湖に掛かるダムの橋で
した。
そして、この人口湖は東西分断時代の東ドイツと西ドイツの国境という歴史的背景つ
き。ダム橋の真ん中には、かつての国境跡がありました。
山歩きの楽しみ
山歩きの楽しみは、いろいろあります。
目的地での楽しみ
目的地で目にする、景色の美しさ、地形の面白さ、また歴史的な背景への感慨など。
そこに行かなければ出会えなかったものに、出会えます。
それは、自然の素晴らしさであったり、自然と共に生きてきた人々の片鱗であったり、
自然を変形させ人間のために作り上げたものだったり・・・、私達は、長い年月の中で
生きていることを感じさせます。
目的地へ到達した、達成感
スタンプBOXまでは、自分の足で一歩一歩、歩を進めなければ到達できません。
急な勾配を目にして、うんざりすることも、息が上がって、誰か背中を押して〜、引っ
ぱって〜っと思うこともあります。それでも休憩しながら、ゆっくり、一歩一歩歩いて
いけば目的地へ到達でき、やった〜と充実感、満足感を得られます。
道中での楽しみ
長い道中ですが、様々な感覚が刺激され、新鮮です。
今回も、心地よく吹いて来る風に、Waldmeister(ヴァルトマイスター)という野草の香
りを嗅いだり、森林の香りを嗅ぎました。
小川のせせらぎや、小鳥のさえずりを聞きながら、森林を歩くこともありました。
これまでにも、野草や、きのこ、珍しい爬虫類や、昆虫、鳥、小動物を見かけることも
あり、道中、飽きることがありません。
雪解けの道を歩くことも、雨雲が垂れ込める中を歩くことも、青葉の中、紅葉の中を歩
くこともあり、四季折々の楽しみもあります。
さらに、おしゃべりしながら歩くことができるペースなので、色々な話をできることも
楽しみの一つです。
山歩きは、日常とは違う空間になるので、目にするもの、耳にするもの、匂うもの、感
じるものが、新鮮に感じ、気分もリラックスします。
山歩きは全身運動
山歩きをした翌日は、全身が心地よく筋肉痛でした。
山歩きは、脚だけを使う運動ではなく、全身運動なのだなぁと感じます。
長時間の有酸素運動
私達は、今回、1日に20〜25キロぐらい歩きました。優に7時間は山の中。
都会で生活している時に比べて、とても長い時間、歩いていました。
新鮮な酸素を体に取り込む有酸素運動を7時間、行っていたという感じでしょうか。体
の細胞が喜ぶわけです。
全身のフル活躍
山道には、足場の悪い場所がたくさんあります。
石や岩、木の根が出ている場所もあれば、濡れて滑りやすくなっている場所もありま
す。急な勾配を登ったり降りたりすることもあります。
例えば、木の根を避けようとすれば、つま先の向きが代わり、股関節の向きも変わりま
す。その状態で、転倒しないように、体幹を傾けたみたり、でも、進行方向を見ている
ので、顔は前を向いたり。足先、膝、股関節、骨盤、胸郭、頭の向きがそれぞれに、そ
して互いにバランを取り合っている感じです。
不安定な不整地、勾配のある道を歩くために、体は全身でバランスをとろうとしていま
した。全身の筋肉、関節、神経系が総動員されているという感じです。
脳もフル回転。どの足場を取ろうか、どの足場なら滑らないだろうか、転倒し
ないだろうか、安全だろうか、疲れないだろうかなど、状況を見極めて、瞬時に脳が判
断を下して体が動いている感じがしました。
自然による整体
同じ歩くとうい行為でも、平坦な整備された都会で歩くのと、山道を歩くのとでは、ず
いぶんと運動効果が異なると感じました。
歩き始めた初日は、息も上がりやすかったり、体の反応も鈍いと感じましたが、歩くに
つれて歩きやすくなりました。いつものことですが、猫背気味の息子の姿勢も、Harzか
ら帰るころには良い姿勢になっていました。
体の動かし方には、どうしても癖があります。筋肉のバランスが左右で違う人が殆ど
でしょうし、日常の中での習慣が体を日々、歪ませています。
日常の動きの癖と体の歪みの関係についての記事はこちら↓
自粛生活で歪んでしまった体が、山を歩くことで、整ったように感じました。
不安定な不整地、勾配のある道を、転倒しないように、重心をとり、全身でバランスを
とりながら、体を前に運ぶことで、無意識のうちに、動かすべきところ、動くべきとこ
ろを動かしている、普段動かしていないところを動かしているような気がしました。
山歩きは、まるで、自然による整体みたいだ、と思いました。
無意識のうちに動くべきところを、動かすエクササイズ
私達が、レッスンを行うカキラも、山歩きと同じような性質があります。
KaQiLa〜カキラ〜のレッスンで用いる動きは、「型」と呼ばれますが、それらは、無
意識のうちに動くべきところが、動くように作られています。
例えば、股関節の動きをよくしたいからといって、意識的に、股関節にフォーカスを当
て動かすことはあまりしません。
股関節に関係する他の部分を意識的に動かす。その結果、あらまぁ、なぜか股関節の動
きがよくなったわ、という感じです。
お客様は、「どんな魔法かと思う。」、「不思議だわー、カキラをすると股関節が
が楽になるのよ〜。なぜかしら?」とおっしゃいます。
決して、魔法ではなく、カキラの型は、考案者の己抄呼~Misako~先生によって、機能
解剖学的な裏付けのもと、重心なども緻密に計算されて作られているのです。
流れるように動く中で、意識的にではなく、無意識のうちに動かしたい箇所が動き、そ
の結果、動きにくかった箇所の動きが改善され、歪みが整ったり、痛みが解消したりす
るのです。
山歩きは、いつも行けるわけではありません。
でも、カキラなら、いつでもできますよ!
ベルリンは、今、一年で一番よい季節です。
青葉と青空の下、お外でカキラのレッスンを行っています。
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