ドイツは、アドベント期間中。アドベントとは、クリスマス前の約四週間をさし、日曜日毎にろうそくに火を灯してクリスマスを待ち望みます。
ドイツでは、クリスマス以外にも、よく、ろうそくを灯します。レストランで食事をする際には、必ずと言っていいほど。私のドイツ人の友人は一緒に山歩きに出かける時にでも、食事の際に灯すために、ろうそくを持参していて驚きました。
私も特に暗い冬はろうそくを灯したくなります。ろうそくを灯して食事をすると、何だか穏やかな気分で、食卓が和むような気がします。
こんばんは、Tamakiです。たった一本のろうそくで、心が落ち着くのは何故だろう。
ろうそくの炎にどんな秘密があるのか、それを今日はお伝えします。
ろうそくの炎の秘密
1/fゆらぎとは
調べてみると、ろうそくの炎には、1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)というものが、あるそうです。
ゆらぎって何だろう?
物理学の面からゆらぎという言葉について、ウィキペディアから引用すると、
何だか難しいですが、私は、あるものが空間的・時間的に変化していたり動いていたりして、それらが、その平均値から変動している幅のことと解釈しました。
「ゆらぎ」には、いくつかの種類があります。例えば、「1/√f」「1/f」「1/f²」「1/f³」など。
その中でも「規則的な中にも不規則が混在しているゆらぎ」のことを「1/fゆらぎ」と言うそうです。
1/fゆらぎのfはfrequence(周波数)のことで、波調を表しています。
1/fゆらぎの効果
この1/fゆらぎの効果は世界中で研究されています。
生体のリズムは、基本的には1/fゆらぎをしており、この1/fゆらぎは快適性と関係があることが判明しています。
人は、五感を通して外界の1/fゆらぎを感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経が整うそうです。
そのことで、おだやかな、ゆったりした気分になったり、肯定的な気持ちを持てたり、集中力が高まったり、活力が湧いたりするそうです。
1/fゆらぎを、生活の中に取り込みたくなりますね。
どんなものに1/fゆらぎがあるのか
外界には、1/fゆらぎを持つものがたくさんあります。
それは、一定に見えるもの、感じるものであっても、絶対的な安定ではなく、不規則が混在している状態のものです。
自然界にあるものでは、例えば、小川のせせらぎ。一定に流れているように見える流れも、規則的に聞こえてくるようなせせらぎも、どこか不規則なものが混じりこんでいますよね。
木目もそうです。一定のリズムで刻まれているようで、その実、不規則なものが混ざっています。
その他にも、雨音、風の動き、雲の動き、波の音、滝の音、星のまたたき、木漏れ日、小鳥のさえずり・・・・。
休日に森の中で散歩をしたら、気分がリフレッシュした。
波の音を聞くと落ち着くから、海までドライブする。
ゆっくりお茶を飲みながら雨音に耳を傾けると、気持ちが落ち着いた。
空を見上げて、雲の動きをぼんやりと眺めていたら、元気になった。
皆さんもこんな経験をお持ちだと思います。これらは、1/fゆらぎによる効果も関わっています。
また、電車の「ガタン、ゴトン」といったリズムにも1/fゆらぎがあります。電車に乗ると、心地よく眠ってしまったことってありませんか?
私は、息子が小さかったころ、なかなかお昼寝をしてくれなかった時に、ベビーカーに乗せて歩き回ったり、自転車の後ろに子供用の大きなリアカーのようなもの(Anhänger)に乗せて自転車を走らせていたら、やっと眠ってくれました。これもきっと、1/fゆらぎの効果に違いありません。
体の中にも1/fゆらぎがあります。例えば、心臓の鼓動。
これも息子ネタですが、なかなか眠らない息子を胸の前で抱っこ紐の中に入れて抱っこして、歩きまわっていたら、すぐさま眠りにつき、長ーく眠ってくれたものです。私の心臓の音、歩くリズムのダブルパンチで息子は、ぐっすり眠れていたのだと思います。
音による1/fゆらぎ
音の中にも、1/fゆらぎがあります。小川のせせらぎや、小鳥のさえずりなどもそうですが、音楽の中にもあります。クラッシック音楽、例えばモーツアルトの楽曲には、1/fゆらぎがあるそうです。
また話声、歌声に1/fゆらぎを持つ人もいます。心地よく響いてくる歌声や話し声ってありますよね。森本レオさんの声には、1/fゆらぎがあるそうです。また、歌手の美空ひばりさんやMISIAさんも1/fゆらぎを持っているそうですよ。
視覚的な1/fゆらぎ
木の木目に1/fゆらぎがあるとお伝えしました。木目調の家具で囲まれた部屋や、床材が木の部屋っていつまでも、そこに居たいという思いを抱かせますね。目から入ってくる1/fゆらぎも人を心地よくさせます。そんな効果から、例えば病院や高齢者施設なども無味乾燥な建物ではなく、これら視覚的な1/fゆらぎの効果を考えて改築されたり、建設されているところも増えています。
また、木の葉のそよぎ、蝶々がひらひらと舞う姿、ホタルの光などにも1/fゆらぎがあります。四季折々に目にする自然の風景には、1/fゆらぎが多く見られます。
そして、炎にも。
炎を見ているとなんとなく落ち着きます。焚き火を囲んでいると、人がゆったりと和んだ感じで話をしているように思います。私は炎を眺めているだけで、気持ちが落ち着きます。
ゆらゆらと揺れる炎のゆらぎ、ろうそくの炎にも1/fゆらぎがあるそうです。
空間に広がる「火」の効果
火が燃えると、そこには、風が生まれます。クリスマスにドイツで飾るピラミッドと呼ばれる装飾品は、その原理を使っています。ろうそくに火をともし、そのことで温められた空気が上昇気流として上へ昇り、その力で上にある風車をまわして、台座の人形たちが回転します。
また、火によって生み出される風にも1/fゆらぎの効果があり、空間に広がっていきます。そのゆらぎを、その空間にいる人は、肌で感じるそうです。
暖炉がある居間、ガスで調理している台所、ろうそくの灯されている食卓など、火のある空間は、なんとなく心地よい感じがしますよね。
1/fゆらぎの効果も駆使したエクササイズ〜カキラ〜
私達がお伝えしている肋骨エクササイズ〜KaQiLa〜では、カキラリストの心地よい声と、深く呼吸のできるドラマティックな音楽が用いられます。
その声や音楽の中にも1/fゆらぎ効果を醸し出すものがあります。
受講者は、リラックスした心持ちの中でしっかりと関節や筋肉を動かすことができるのです。
心身共に元気になるエクササイズ、ドイツの暗い冬には特にオススメです。
ドイツからZoomでのオンラインレッスンを始めました。
ご一緒にいかがですか?日本からも参加なさっていますよ。
日本のカキラレッスンは、こちらから↓
今日もお読み頂きありがとうございました。冬至に近づき太陽の力がどんどん衰えている日々ですが、皆さんが心地よいと感じる1/fゆらぎの効果を取り入れて、ストレスをためず、元気に過ごして下さいね。
読者登録をお願い致します!
ランキングに参加しております。
応援よろしくお願いいたします!