寒く長いドイツの冬ですが、日毎に春の訪れを見つけることが多くなってきました。
地面からは、スノードロップやクロッカスが芽を出し花を咲かせています。スノード
ロップは、ドイツ語では、Schneeglöckchen(雪の鈴)と言い、まだ雪が積もる大地か
ら始めて咲く花で、春の訪れを告げる花だと言われています。
毎月
第2・第4木曜日のブログを担当しています、
THD,Japan~日本総合健康指導協会~
カキラドイツ支部長・KaQiLaエグザミナーのTamakiです。
のブログ(↓コチラ)で、
手の親指側から体の前面にかけてつながる筋肉の流れと、手の小指側から体の背面にか
けてつながる筋肉の流れがあるとお伝えしました。
そう、腕は、体の前からも後ろからもちゃんと支えられていました。
今回は、もう少し上の方までたどってみます。
腕を支える2つの骨
腕と肩甲骨
手で、手の先〜肘〜肩へとたどっていくと、その先が、二方向へと分かれていくの
が分かります。胸側と背中側です。
胸側にあるのは、鎖骨。
背中側にあるのは、肩甲骨。
さて、肩先の尖った骨、これは、どこの骨だと思いますか?
肩、つまり腕の骨(上腕骨)だと思った方も多いのではないでしょうか?
私はそうでした。
実は、触っているところは、肩甲骨です。
背中にある肩甲骨は、こんなに体の外側に張り出していたんですね。
たしかに、骨格標本を見ると、肩甲骨は、体の中で一番外側に位置しています。
胸郭の外側に見えている骨が肩甲骨
この外側に張り出した部分を肩甲骨の肩峰と言います。
この肩峰の下に、三角形の部分があります。
肩甲骨は天使の羽と呼ばれるますが、この三角形の形が羽みたいですものね。
その三角形の一部はポコッとくぼんでいます。ここに上腕骨(腕の骨)がカポッとはま
り込んで関節を構成しています。
この関節を肩甲上腕関節と言います。
上腕骨の先端が球状で肩甲骨側がくぼんでいるので、くるくると回ることができます。
手の先から腕は、肩甲骨、つまり体の背面へとつながっているのですね。
肩甲上腕関節
肩甲上腕関節を感じてみましょう。
腕をだらんと下げた状態で、皆さんが肩だと思っていた体の外へ張り出した肩甲骨先端
のちょっと下を、反対側の指で触って、下げた腕の手でジャムの瓶のふたをあけるよう
に手を動かして下さい。触れている指の奥の方で何かくるくる回っているように感じま
せんか?この奥の方で動いている箇所が、肩甲上腕関節です。
肩甲上腕関節は、皆さんが思っていたより、ちょっと下ではありませんでしたか?
肩甲骨先端が肩甲上腕関節だと、思っていた方は多いかもしれません。私はそうでした。
「肩(肩甲上腕関節)は、自分が思っていたより、ちょっと下だ」と思うだけで、上
がっていた肩が下がって肩こりが楽になったり、色々な動作で肩を上げずにすみ、肩こ
りが解消できたり、怪我防止に繋がります。ご自分の体の地図を修正してみて下さい。
腕と鎖骨
さて、次は、鎖骨をみていきましょう。
美しいデコルテラインを醸し出す、鎖骨です。
鎖骨は、ドイツ語では、Schlüsselbeinと言います。Schlüsselとは、鍵と言う意味で
す。ちょっとS字にカーブしている感じが、鍵っぽいのかもしれません。
鎖骨は、上腕骨にはつながっていません。
どこにつながっているかと言うと、肩甲骨です。では、肩甲骨のどこでしょうか?
肩甲骨の肩峰です。
肩峰は、多くの方が肩だと思いこんでいた、肩甲骨の突端、外側に張り出した部分で
す。
この関節を肩鎖関節と言います。
ここは、平べったい平面関節で、可動域はとても小さいです。
手の先から来た腕は、体の前へ、中心へとつながっていたんですね。
腕は、肩甲骨と鎖骨つまり、体の背面と前面とで支えられています。
肩鎖関節
肩鎖関節を触ってみましょう。
デコルテラインにある、横へ走っている骨が鎖骨です。胸の中心から反対の手の中指で
触り始めるとカーブを描いていきます。丁寧に鎖骨を先端へ向かって触れていくと、肩
の近くで前の方に出っ張ります。そこが鎖骨の端っこの出っ張りです。中指をそのすぐ
外側へ滑らせると、浅いへこみがあります。指一本は入らない程度のへこみです。ここ
が肩鎖関節です。そのさらに外側はもう肩甲骨の肩峰になっています。
器用な腕と支える腕
私達の腕は、体を支えるという役割よりも、箸やフォークを使って食事をしたり、縫い
物をしたり、体を洗ったり、掃除をしたり、文字を書いたり、子どもを抱っこしたり
と、手や腕を使って様々な動作ができます。
一方、四本足の馬や犬のような動物は、腕(前足)で体を支えます。
だから、鎖骨は短く退化して機能していません。胸骨に腕が直接ついています。そのた
め、腕の前後の動きはできても、横へ広げる動きはできません。イラストなどで、動物
が足を横へ広げてぺったり伏せている図は、ユーモラスを誘いますが、ありえない図だ
からかもしれません。
人は長い鎖骨のお陰で、腕が胴体の横につき、腕の動きが胴体の邪魔にならないので、
手や腕を使った器用な動きができるのです。
箸やスプーンを使って食事ができるのは、長い鎖骨があってのものなんですね。
笑い話ですが、息子が0歳でズリ這いを始めた頃、壁についているコンセントが気に
なって、触って見たくて仕方がなかったようです。
ベットと壁の間にある細い隙間の奥の壁に、コンセントがありました。
ある日、泣き声が聞こえるので、部屋にいってみると、息子の姿が見えません。よくよ
く泣き声をたどって行くと、ベットと壁の間に挟まって身動きができなくなった息子が
いました。コンセントを触ろうと、這って行ったはいいけど、壁とベットの間に挟まっ
てしまったようです。
息子の鎖骨が猫のように退化した小さいなものなら、コンセントに到達できたでしょ
う。猫の鎖骨は、とても小さく宙に浮いたような状態になっているので、顔さえ通れば
全身が通り抜けられるんだそうです。
美しい動きで知らず知らずに楽になるエクササイズ
カキラの動きは、美しいとよく言われます。
カキラでは、流れるように舞うように動く中で、手や腕をなめらかに動かします。その
中で、今日ご紹介した肩甲骨や鎖骨も動きます。
便利になった暮らしの中で、できるけど、しなくなった動きがたくさんあります。皆さ
んは、鎖骨や肩甲骨を十分に動かす動作をしていますか?
一部の関節や筋肉だけではなく、バランスよく筋肉を使って行くことは、ケガ、コリ、
痛みの予防には大事なことです。
知らず知らずのうちに、肩甲骨や鎖骨がスムーズに動き、日常の動きが楽になるカキ
ラ。
一度、ぜひ、ご体験下さい。
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本日もお読みいただきありがとうございました。
Tamaki
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